日経平均株価 が4万円を上抜けしました。
これまで水平状態が続いていましたが、ようやく株価が動き出しました。ただし、日経平均株価の変動率を見ると、7/23・24で約5%上昇にとどまっています。
直近は1%未満の変動が続いていましたので、もちろんこれは大きな変動ですが、4万円突破の円単位の水準よりも、まだ上昇していないとも言えます。
こうなると気になるのは、これから更に上昇するのか、それともここが天井で再び4万円を割ってしまうのかでしょう。
参議院選挙の結果が出るとほぼ同時に関税の改善方針も見られたことから、次の展開が気になるところです。
そこで今回も「株トレンド指数」や先週の動向をもとに、今週の株式市場の動向や、今後の動向について考えていきましょう。
今週の市場動向と 日経平均株価 の変動
こちらをご覧ください。こちらは7/10〜7/24の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

株トレンド指数は、以下のような4つの指数で構成されています。
・天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
・底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
・押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
・空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
株トレンド指数から見る今週の日本株市場の特長
今週の株式市場は、3営業日のデータなので参考情報になりますが、先週同様に日経平均株価と株式市場全体が”ほぼ連動している週”でした。
よって、今週は日経平均株価だけを基準に方向感を捉える人と、株トレンド指数も使って方向感を捉える人では”差異”があまり生じない週だったでしょう。
ただし、ここで難しいのは、全体的に上昇しましたが「どの程度の上昇」と捉えるかは、両者で違っていた可能性が高いでしょう。
例外的に、日経平均株価を円単位で見ている人は、4万円突破、4万1000円突破を見て「とても上昇している」と状況を捉えたかもしれません。
一方、日経平均株価を変動率で捉えている人にとっては、4万円上抜けと聞き、ポジティブになりましたが、変動率で見るとまだ本格的な上昇とは言えない状況だったでしょう。
また、株トレンド指数も基準に相場分析している私たちにとっても、上昇はしているが、まだ本格的な上昇ではないという捉え方だったでしょう。
ただし、ここでの状況の捉え方は、利益に大きく影響を与えるほどではないと考えられます。
むしろ、この後の展開の読み方が、現状の読み取り方で変化してくると考えられます。そのようなこともありますので、ここからは詳細に今週の株式市場を見ていきましょう。
日経平均株価 と株式市場全体の動きを比較
では、詳細を見てみましょう。参議院選挙を終えた7/22の日経平均株価は、ほぼ変動なしの-0.11%下落でした。
株トレンド指数を見ても先週とほとんど変わらず、上昇傾向を示す天井指数がもっとも高い水準でした。
ですが、全体的に発生水準が低いので、株式市場全体を牽引する動きは見られませんでした。
そして、状況が変化したのが7/23です。参議院選挙の結果が確定したうえ、米国との関税問題がポジティブな方向に進みました。
これを株式市場が好感したこともあり、これまで水平状態だったところから状況が一変しました。
ただし、一変したとはいえ、日経平均株価は3.51%の上昇でした。日経平均株価が3%変動したのは、4月上旬の米国大統領によって起こされたと言っても過言ではない、あの暴落以来です。
約4ヶ月ぶりに、水平状態を抜け出しました。また、これにより日経平均株価が4万円を突破したのも事実です。
そこまで大きな変動率ではなかったものの、節目を円単位で超えたのは良いニュースだったでしょう。
一方、株トレンド指数は、上昇傾向を示す天井指数が一気に上昇しました。アベノミクス初期または中期のような水準まで上昇しました。
今週の市場動向と 日経平均株価 の変動のポイント
つまり、この日は日経平均株価で見ると5%や10%上昇しているわけではないので、そこまで大きな上昇ではありませんが、株式市場全体は「大きく上昇」していると分かります。
日経平均株価が1.59%上昇にとどまった7/24は天井指数が前日よりも上昇しています。
ここからも、日経平均株価を見ると思ったよりも上昇していないが、株トレンド指数でみると株式市場全体が上昇傾向に入っていることが分かります。
では、直近2ヶ月間の状況もふまえて、現状をより詳しく見てみましょう。
日経平均株価 の動向を徹底分析する
日経平均株価を基準に見ると、ほぼ変動のなかった直近のボックス圏を上抜けしたように見えます。
現時点では、完全に上抜けではなく「上抜けしたように見える」にとどまります。
7/23・24の上昇で急角度で上昇しています。しかし、この水準まで上昇すると、円単位での変動幅が大きくなります。
例えば、日経平均株価1万円のときの10%と4万円のときの10%の円単位での変動幅を比べれば明確でしょう。
その点を考慮すると、まだこの2日間で約5%の上昇にとどまっていることから、まだ上昇の勢いがあるとは言い切れません。
よって、ここから日経平均株価が4万2000円、3000円とテンポ良く上昇することができれば、ボックスを完全に上抜けと判断でき、今週の水準でとどまると再び停滞もしくは下落するでしょう。
このように、日経平均株価だけを見ると、まだ本格的上昇と判断するのは難しそうです。
一方、株トレンド指数を見ると、上昇傾向を示す天井指数の水準が一気に上がっていることが分かります。
先週末と比較すると5倍程度の上昇なので、場合によっては日経平均株価の約5%上昇と同じとも考えられます。
ですが、天井指数の水準がここまでくるのは、アベノミクスのような本格的な上昇トレンドの入口のときです。
ダマシの可能性もありますが、過去のデータから考えると、日経平均株価の変動率よりも株式市場は上昇傾向に入っていることが分かります。
来週の日経平均株価の予想シナリオ
このように今週の株式市場は、日経平均株価と株トレンド指数のどちらを見ても「上昇している」ことには間違いありません。
しかし、その上昇がどの程度なのかについては、どちらの指標を見るかで状況は変化します。
そこで、両者をもう一度整理すると以下のようにまとめられます。
・日経平均株価は円単位のイメージほど、まだ上昇していない
・天井指数は、株式市場全体が上昇トレンドの入口程度まで上昇している
つまり、今の日本株市場は、今週の上昇が「突発的な上昇」なのか、それとも「本格的な上昇トレンドの入口」なのかの分岐点にいると考えられます。
本格的な上昇トレンドに入れば、先週まで続いたボックス圏は完全に上抜けしたと判断できます。
一方、これがダマシであった場合は、今週の上昇はボックス圏の水準を上げるだけの上昇にとどまるか、再び先週までの4万円割れの水準に戻ると考えられます。
本格的な上昇トレンドに入る確率は、順張り戦略で考えると40%で、ダマシが60%です。
このどちらに転ぶか分からないのが今ですので、週明けは今週の上昇勢いが続くのか、それともダマシになるのかを見極める週になるでしょう。
なお、もし本格的な上昇トレンドに入る場合は、繰り返しになりますが、日経平均株価がこの水準ですのでテンポ良く4万2000円…3000円…4000円など進みます。
反対にテンポ良く進まない場合は、天井指数が減速し、停滞することが予測されます。
そういった側面もありますので、週明けはこのようなポイントで日経平均株価や株式市場を見ていくと良いでしょう。
国内外投資家の売買動向から見た来週の見通し
補足としての日本株市場の根底部分である株式市場全体の需給バランスも見ておきましょう。今週は、営業日が少ないので前週データと同じです。
・外国人投資家:買い越し → 買い越し弱まる(↘)
・個人投資家:売り越し → ほぼ変動なし(→)
・日本の機関投資家:買い越し → 売り越しに転換(↘)

三者をまとめると、全体の需給バランスはグラフのように「やや買い越し」です。「ほぼ均衡」と言っても良いかもしれません。
このデータをふまえて今週の株式市場を予測すると、外国人投資家がやや買いポジションを大きくし、日本の機関投資家が買いポジションに転換したのではないかと思われます。
まだ大きな上昇に入ったわけではないので、三者が買いポジションになったとは考えにくい状況です。
予測にはありますが、各投資家の今週の動きを想定してみましょう。
外国人投資家の売買動向
まず、外国人投資家です。今週の上昇を見る限り、突然大きな買いポジションには変化していないのではないかと想定します。
しかしながら、依然として買いポジションを維持していると思われます。なぜなら、先日の参議院選挙の結果が、ネガティブ・シナリオまではいかなかったからです。
外国人投資家が最も嫌うのは国の代表(総理大臣)がコロコロ変わることや、政権が安定しないことだと言われています。
その点と米国大統領による関税の問題が良い方向に向かったことで、買いポジションを多少増やしているのではないかと予測します。
個人投資家の売買動向
次は、私たち個人投資家です。直近の動向をふまえると、最も読みにくいのが個人投資家です。
参議院選挙前の動きを見る限り、どちらかと言えば結果をネガティブに見ていたのではないかと思われます。
そうなると、いったんポジションを整理し、現金化する動きが続いていたのではないかと思われます。
また、参議院選挙の結果も完全にネガティブな結果でもなければ、ポジティブでもなかった中で、関税の良い材料が舞い込みました。
ジェットコースターとまでは言いませんが、読み方によって振り幅の大きい材料に、個人投資家は上手く追いつけていないのではないかと推測します。
そうなると、引き続き同じようなポジションになっているのではないかと思われます。
日本の機関投資家の売買動向
最後に日本の機関投資家です。日本の機関投資家は動きを読めない部分がありますので何とも言えませんが、参議院選挙の結果や関税の材料によって買いポジションに転換しているのではないかと思われます。
こういった状況のとき、国内外の機関投資家は買いポジションに転換するが、個人投資家は売りポジションになるということは、これまでも多々ありました。
そのような状況もふまえると、今週の株式市場の上昇は、国内の機関投資家も買いポジションに転換したのではないかと思われます。
国内外投資家の売買動向から見た来週の見通し
このように三者の状況をまとめると、いったん需給バランスが均衡に近づきましたが、再び動き出したのではないかと思われます。
ただし、まだ本格的な上昇を迎えていないことを考慮すると、三者が買いポジションにいるのではなく、二者は買いポジション、一者は売りポジションにいると思われます。
そのような状況ですので、最新のデータがでたら確実にチェックしておく必要があるでしょう。
もし、今回の予想通りの動きであれば、ここから本格的な上昇トレンドに入る可能性を後押しします。
一方、この予想が外れていると一時的な上昇にとどまり、日経平均株価でいうと再び4万円割れになるかもしれません。
そういった状況を予測することもできますので、引き続き投資主体別売買動向のデータも見ていきましょう。
来週の日経平均株価見通し:ワンポイントアドバイス
このように今週の株式市場は、まだ本格的な上昇トレンドには入っていないものの、ここから上昇トレンドに入る可能性と、ダマシの分岐点にいることが分かりました。
先週予想したシナリオで言うと、以下の2つのどちらになるかが分岐点だと考えられます。
(1)楽観|良いほうのサプライズ → ボックス圏を上抜けし本格的な上昇トレンド
(2)中間|現状維持 → ボックス圏を一時的に上抜けするが上昇トレンドには入らない
このように今週の株式市場は、まだ本格的な上昇トレンドには入っていないものの、ここから上昇トレンドに入る可能性と、ダマシの分岐点にいることが分かりました。
先週予想したシナリオで言うと、以下の2つのどちらになるかが分岐点だと考えられます。
(1)楽観|良いほうのサプライズ → ボックス圏を上抜けし本格的な上昇トレンド
(2)中間|現状維持 → ボックス圏を一時的に上抜けするが上昇トレンドには入らない
どちらかと言うと(1)になりそうな状況ですが、本格的な上昇トレンドに入る確率が40%程度であることをふまえると、(2)の可能性も十分にあります。
そのような状況ですので、ここからはどちらのシナリオに進んでも対応できるように、両面で見ておくと良いでしょう。
なお、(1)の良いほうのサプライズは参議院選挙結果ではなく「関税」からきています。
それをふまえると、これは一時的な上昇で、結果的にボックス圏の水準を上げる上昇にとどまることも考えられます。
そのようなこともありますので、週明けは積極的に動くよりも、次の展開がどうなるかを確度高く予測するための期間と捉えても良いかもしれません。
今は、上昇一辺倒など、1つのシナリオに絞るのはリスクが高いので、必ず複数のシナリオを想定しながら週明けの株式市場を見ていきましょう。
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▼ご注意▼
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2025/7/24(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。予めご了承くださいませ。