4/30に本決算発表を迎える東日本旅客鉄道<9020>。2/6に高値更新してからは、方向感なく上下に変動しながら変動しつつ、少しずつ右肩下がりに推移しています。

そして、これまで乖離していた25日・75日移動平均線も今月から接近し始め、そろそろ75日移動平均線を25日移動平均線が下抜けし、新たな展開が動き出しそうな状況にきています。

そのような中、 決算発表を迎える同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

東日本旅客鉄道<9020>の本決算前後の株価動向は?

同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(4月下旬~5月中旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

※上記グラフは「SAC Technologies」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2023年の株価の推移を見ると、上昇傾向が12回、下落傾向が11回、変わらずが1回見られます。この数字を見る限り、上昇傾向と下落傾向がほぼ均衡していると読み取れるでしょう。

変動幅を見ると、10%以上の変動は上昇時に1回見られます。10%近い変動が上下ともに1回ずつ見られますが、10%には届いていないことから、同社はそれほど大きな変動がない可能性が高いでしょう。

対して、5%以内の変動は変わらずも含めると上下合わせて15回あります。その他は5~10%以内の変動であることをふまえると、同社は小幅に変動する傾向があると考えられます。

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として上下のどちらに変動するかは分からないですが、変動幅も小幅にとどまる可能性が高いので、株価が動きにくい時期と考えられるでしょう。

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

東日本旅客鉄道<9020>の目標株価は?

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

【目標株価】
上値目安:2,975円
下値目安:2,755円

※4/19終値2,858円を基準に計算

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約4.0%、下落幅は約3.6%と考えられます。よって、上値は「2,975円」、下値は「2,755円」が目標株価と考えられるでしょう。

上値の目安に到達した場合は、現在続いている25日移動平均線と75日移動平均線の間での推移から上抜けします。

しかし、2/6につけた年初来高値3,108円には届かないことから、これをきっかけに上昇する可能性は低いでしょう。

ただし、もしこの水準を維持することができれば、直近は緩やかに右肩下がりに推移している25日移動平均線が右肩上がりに変化し、上昇のきっかけになる可能性もあるでしょう。

反対に、下値の目安に到達した場合は、200日移動平均線付近まで下落します。こうなると、緩やかな下落が続き、75日移動平均線に接近している25日移動平均線が75日移動平均線を下抜けするでしょう。

そうなると、下落の速度が上がる可能性があり、さらなる下落リスクを警戒する必要が出てくるでしょう。200日移動平均線が抵抗線として機能することも考えられますが、万が一機能しない場合は、そこから大きな下落も予測されます。

この時期には小幅に動く可能性が高い傾向がありますが、もし5~10%の変動になると、このようなシナリオも想定されますので、念頭に置いておきましょう。

このように同社はこの時期に株価の変動が小さい傾向があることもあり、上値が重たい展開になることを想定されます。

直近は方向感を捉えにくい展開が続いていますが、25日移動平均線が75日移動平均線を下抜けしそうな水準まできていますので、ここから変化のタイミングになる可能性もあります。

それを背景に下落した場合はさらなる下落リスクが高まることも考えられます。もし下落した場合は、小幅変動の傾向を考えず、中程度や10%以上の変動のりナリオも想定しておくと良いでしょう。

また、ここからの展開は上値が重たいこともありますので、決して楽観的に見ることなく、下落リスクを想定しながら慎重に動向を見ていきましょう。

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2024/4/24時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。