日経平均株価が急落しています。

3/28前場時点で約800円下落し、再び3万6000円台まで急落しています。後場がありますので、終値で見ないと分かりませんが、9日振りに3万6000円台に突入しています。

まだ、3万7000円前後の水準ですので、悲観的になるほどではありませんが、3万7000円台が定着し、これから3万8000円台回復への期待があっただけに思わぬ状況です。

とはいえ、依然としてボックス圏を推移し、その下値付近を方向感なく推移していると考えれば、直近の推移も妥当とも考えられます。

なかなか掴みどころのない状況が続いていますが、日経平均株価は、ここからどのように推移するのでしょうか?そして、ここから更に下落することはあるのでしょうか?

そこで今回も「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向や、今後の動向について考えていきましょう。

今週の株式市場動向

こちらをご覧ください。こちらは3/13〜3/27の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

株トレンド指数は、以下のような4つの指数で構成されています。

・天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
・底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
・押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
・空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向

これらの指数をふまえると今週の株式市場は、日経平均株価と株式市場全体が”ほぼ連動している週”でした。

なぜなら、週の前半から半ばは連動していましたが、週の後半3/27が連動していなかったからです。

そして、今週は唯一連動しなかった「3/27」がポイントであり、ここで日経平均株価だけを基準に相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数も使って相場分析する人では差異が生じたと考えられます。

詳細を見ていきましょう。週初め3/24は先週の流れからやや変わりました。ただし、先週の上昇傾向を示す天井指数の流れを断ち切ったのではなく、通常の流れで上昇の勢いが小さくなったと考えられます。

3/25の状況を見てもわかる通り、そのまま天井指数が失速することなく、同じような水準を維持していることから、株式市場全体は引き続き上昇を狙う動きをしていると読み取れます。
また、この3/24は日経平均株価が小幅下落しましたが、約0.2%のとても小幅な下落でしたので、株トレンド指数と日経平均株価が連動していたと判断できます。

3/25は日経平均株価が約0.5%上昇しました。株トレンド指数もそれに連動し、上昇傾向を示す天井指数の水準がわずかに上がりました。

その他の下落傾向につながる指数の水準が上がっていないことからも、日経平均株価も株式市場全体も横ばいに推移したことが分かります。

3/26は日経平均株価が2月下旬以来3万8000円台に回復しました。ただし、約0.7%の小幅上昇によるものなので、株トレンド指数もそれに連動するような動きを見せました。

ただし、ここで1つ新たなポイントがあります。それが同日の”押し目買い指数”です。押し目買い指数は、その名の通り押し目買いの動きをしていることを示すものです。

年間を通じて「10」の水準まで上昇することは珍しく、10以上の水準まで上昇すると株式市場全体が「押し目買い」の動きをする傾向があります。

つまり、その後に「一時的な上昇」を見せる可能性が高まるということです。

そこで3/27を見ましょう。ここが先ほどお伝えした”ポイントの日”です。今週は、唯一この日に日経平均株価と株トレンド指数に差異が明確に生じました。

日経平均株価は約0.6%下落しましたが、株トレンド指数は上昇傾向を示す天井指数の水準が「35」まで上昇しました。

株式市場全体を牽引するような上昇ではありませんが、前日の押し目買い指数の影響もあり、株式市場全体が上昇してきました。

この動きからも株式市場の全体感で言えば、今週は先週に比べれば勢いはなくなっていますが、引き続き「上昇勢い」を保っていると読み取れます。

日経平均株価だけを見ると、ほぼ横ばい状態なので先週の上昇勢いを維持し調整局面と読み取ることもできるかもしれません。

しかし、株トレンド指数の”天井指数”のような情報がなければ、実際に判断するのはなかなか難しいでしょう。

だから、今週全体としては日経平均株価だけを基準に相場分析しても、株トレンド指数も含めて相場分析してもそれほど差異はありませんが、3/27の捉え方には差異があったでしょう。

加えて、その前日3/26に押し目買いが10に達している情報の有無で、その後の再上昇への把握も変わりますので、こういった細部での差異が生じたのが今週だと言えます。

来週の日経平均株価と日本株市場の見通しは?

日経平均株価を基準に見ると、先週から持ち直した水準を維持していることが分かります。

まだボックス圏の中心まで回復していないことを考慮すると、今は「ボックス圏の下値付近〜中心」を横ばいに推移していると判断するのが妥当でしょう。

ボックス圏の範囲も引き続き「上値:3万9000円付近・下値:3万7000円前後」だと考えられます。

なお、3/28前場時点で3万7000円を割り、3万6000円台に突入していますが、3万6000円前半などまで下落しない限りは、引き続きこの範囲を維持していると考えて良いでしょう。

対して、株トレンド指数を見ると、株式市場を牽引するような勢いはないものの、先週は上昇傾向に入っていたことが改めて確認できます。

今週は3/27以外はトレンドらしいトレンドが発生していないと読み取れます。しかし、今週だけを見ると天井指数をある程度の水準で維持していたことも分かります。

このような動きからも、先週発生した小さな上昇傾向や株式市場全体が上昇しようとしている動きは継続しているのでしょう。

このように両者を見ると、株式市場全体に上昇勢いは消えてはいないものの、引き続きボックス圏の下値付近〜中心を推移していることが分かります。

こうなると、今後ポイントになるのが、まだデータの反映されていない「3/28」の結果でしょう。

日経平均株価が前場時点で一時3万7000円をわずかに割るところまで下落していますが、そのあたりで止まれば、引き続きボックス圏を維持することになります。

また株トレンド指数も、日経平均株価がこのような動きをすれば、下落傾向を示す底値指数が上昇することなく、引き続き天井指数が優位の状況が続くでしょう。

反対に、株トレンド指数がいったん無風状態に近い水準まで下がるようなことがあれば、先週からの小さな上昇傾向が、いったんリセットされることになります。

そうなると、その名の通りリセットされてしまいますので、株式市場全体が上昇勢いを維持できるか分かりません。そのときは、完全ニュートラルで次の展開を考えていくと良いでしょう。

とはいえ、これは3/28のデータがない中での予測です。このデータ次第で変わります。そのようなこともありますので、3/28のデータが反映される週明けを見逃さないようにしましょう。

需給バランスから見た来週の見通しは?

補足としての日本株市場の根底部分である株式市場全体の需給バランスも見ておきましょう。需給バランスは以下の通りでした。

・外国人投資家:大きく売り越し → 小さく買い越しに変化(↗)
・個人投資家:わずかに売り越し → 売り越しが強まるに変化(↘)
・日本の機関投資家:わずかに買い越し → 売り越しが強まるに変化(↘)

参考:トレーダーズ・ウェブ『投資主体別売買動向』

三者をまとめると全体の需給バランスは以下のグラフのように「売り優勢」です。タイムラグがあるデータではありますが、このバランスを見る限り日本株の下地は、買い気味の中立にいましたが、そこから「売り越し」に変化しています。

この最新データで特長的なのが「国外」「国内」の投資家で動きが反対になっていることです。明確に「国外買い」「国内売り」と反対のポジションを取っています。

これまで外国人投資家は、米国大統領による右往左往が背景にあるのか消極的なポジションを継続してきました。

それに釣られて国内の投資家たちもポジションを狭めてきたように見受けられました。それがここにきて外国人投資家のポジションが変わっています。

外国人投資家が「買い越し」に変化するのは、1月下旬以来です。これにより株式市場全体の需給バランスが前週のような完全な売り優勢から変化もしています。

今週は売り越しだったが、来週は買い越しという変化もありますので、何とも言えない部分もありますが、この買い越しを機に国内の投資家たちも釣られてくると株式市場の状況が変わるでしょう。

この需給バランスだけは、全く予測できない状況ですが、株トレンド指数も、ある程度ここに連動していることをふまえると、やはり3/28のデータがどうなるかでしょう。

もし3/28のデータが日経平均株価の下落率に関係なく、天井指数が上昇するのであれば、そのときは需給バランスが更に「買い方向」に変化することを期待できるでしょう。

反対に、天井指数が無風状態に近い水準になれば、そのときは需給バランスが中立になり、株価が動きにくい状態になるでしょう。

やはりここからも3/28のデータがどうなるかがポイントだと考えられます。ぜひ、このデータを週明けに確認し、次の展開がどうなるか見ていきましょう。

ワンポイントアドバイス

このように今週の株式市場は、先週の小さな上昇を維持することができなかったものの、その勢いを消すことなく維持していることが分かります。

端的に言えば、日経平均株価は横ばい状態だが、株式市場全体は再上昇できるように準備はしている状態だと考えられます。

3/28前場を見る限り、日経平均株価も下げ止まっているように見えます。よって、ボックス圏の下値付近を維持し、再下落する可能性は低いと考えても良いかもしれません。

ただし、この状態を維持できるかは、3/28のデータにかかっていることもあります。株式市場の需給バランスを見ても、各投資家の動き次第で状況がすぐ変化しそうでもあります。

まさにボックス圏らしい推移と言えばそれまでですが、今週に限っては週明け早々に何か仕掛ける動きはせず、3/28のデータを見るまで積極的な動きは避けたほうが良いでしょう。

仮にここから上昇したとしても、それは本格的な上昇トレンドではなく一時的な上昇です。いくら急変がある株式市場の需給バランスでも、三者が買い越しになる可能性は低いでしょう。

そして、多少変化が起きているので錯覚しやすいですが、依然として方向感の分からないボックス圏にいるのが現状です。

「買った瞬間下がる」など、想定外の動きをするのがボックス圏です。下落は想定しにくい状況ですので。ここはいったん様子見して、株式市場のトレンドがリセットされるか、上昇勢いが継続されるかを見るのが良いでしょう。

▼ご注意▼
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は本記事は2025/3/27(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました(日経平均株価のみ3/28前場時点のデータも含みます)。予めご了承くださいませ。