4/1に本決算発表を迎えたしまむら<8227>。2023年1月には6,000円台でしたが、上下を繰り返しながらも上昇を続け3/21には年初来高値9,235円を付けました。

ただし、これまでの動向を見ると、高値更新後はすぐに調整局面に入りそのまま失速が続いています。直近の上昇も、節目の1万円目前ではありますが、ここから調整に入りそうな様子も見せています。

そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

しまむら<8227>の本決算前後の株価動向は?

同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(3月下旬~4月中旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

※上記グラフは「SAC Technologies」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2023年の株価の推移を見ると、上昇傾向が18回、下落傾向が6回見られます。この数字を見る限り明確に上昇傾向があると読み取れるでしょう。

ただし、2019年以降はそれまで発生頻度が低かった下落傾向が5年中4年発生しています。この点は、やや気掛かりなところでしょう。

変動幅を見ると、10%以上の変動は7回見られます。その中には2000年に30%以上の上昇が見られます。他にも15%以上の上昇も見られます。

対して、5%以内の変動は上下合わせて11回あります。その他は中程度の変動です。これを踏まえると、変動には明確な傾向がなく、小幅に動く確率が高い可能性があるものの、そのときになってみないと分からないかもしれません。

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として明確に上昇傾向があるものの、変動幅はそのときになってみないと分からないでしょう。やや小幅変動の確率は高いものの、中程度や大幅の確率も高いので、中立的に見ていくと良いでしょう。

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

しまむら<8227>の目標株価は?

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

【目標株価】
上値目安:9,913円
下値目安:8,410円

※3/19終値9,089円を基準に計算

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約9.0%、下落幅は約7.4%と考えられます。よって、上値は「9,913円」、下値は「8,410円」が目標株価と考えられるでしょう。

上値の目安に到達した場合は、3月下旬につけた高値を更新し、大台の10,000円手前まで上昇します。こうなると、いったん調整は入ることが想定されますが、調整後の上昇が期待できるでしょう。

なお、調整の目安は75日移動平均線付近と考えられます。これまでは一定期間の横這いを経て再度上昇に転じてきました。

万が一、75日移動平均線を下抜けするとトレンドの転換が考えられますが、抵抗線として機能すれば押し目買いのチャンスになるかもしれません。

反対に、下値の目安に到達した場合は、25日移動平均線と、75日移動平均線の間に位置します。再上昇できる水準を維持することにはなりますが、次の上昇まで時間を要するかもしれません。

もしくは、そのまま一段株価水準が下がり、75日移動平均線を下抜けする可能性もあります。その場合は、調整局面と違って下落方向に進んでの75日移動平均線を割り込むことになります。

そのような違いがありますので、もし75日移動平均線を下抜けする場合は、どれだけマイナス乖離するかがポイントになるでしょう。その幅によって、反発のタイミングが変化することが予測されます。

このように同社は、この時期に明確な上昇傾向があるものの、変動幅に掴みどころがないこともあり、ここからの予測がやや難しい状況にあります。

また、同じ75日移動平均線の下抜けでも、上値目安まで到達してからと、下値目安に到達してからでは、前者は押し目買いのチャンスの可能性があり、後者は反発に時間を要すると状況が変わります。

長期的に見ると上昇トレンドに入っているので、仮に下落してもそれほど大きなものになるとは考えにくいですが、やはり今後の展開を見極めにくいのが、難しいところかもしれません。

比較的安心して売買できるタイミングだとは思いますが、展開を見極めにくいことは念頭に置きながら、事前に売買の基準を明確化するなど、そういった取り組みをしておくと良いかもしれません。

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2024/4/1時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。