1/31に第3四半期決算発表を迎えた日立製作所<6501>。そこから株価上昇が始まり、3900円台であった株価が4000円台に上昇しました。そして、2/14には年初来高値を更新しました。
上下の推移はあったものの、これで2024年9月以降続く高値圏での横ばい状態の推移を上抜けし、更に高値圏に上昇しました。
一方で、直近の株価上昇が急だったこともあり、25日・75日移動平均は横ばい状態で接近し、まだ上向きにはなっていません。
そのような同社ですが、今後の株価はどうなるのでしょうか?具体的な上値と下値の目安を求めつつ、ここからどれくらいまで株価が上昇する可能性があるのか考えてみましょう。
日立製作所<6501>の第3四半期決算前後の株価動向は?
まず同社の株価が、決算を挟んだ1ヶ月間(1月下旬~2月中旬)で、例年どのような傾向が見られるのか分析してみます。そのデータ分析の結果はこちらです。

2000年から2024年の株価の推移を見ると、上昇傾向が10回、下落傾向が15回見られます。この数字を見る限り下落傾向があると読み取れます。
変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて9回見られます。そのうち4回は上昇時、5回は下落時に発生しています。約10%の変動であった2002年も加えると、下落時は6回発生しています。
それぞれ発生した回数から考えると、上昇時は10%以上の変動になる確率が下落時よりも高いことがわかります。また、上下のどちらとも約20%の変動が見られることを考慮すると、どちらも株価が大きく動くときは動くことが分かります。
反対に5%以内の小幅変動は、上下合わせて11回見られます。全体から見て半数には届きませせんが、株価が小幅変動にとどまる可能性が高いとも考えられます。
このように同社の株価は、この時期に全体として下落傾向があり、株価変動は小幅にとどまるか、動くときは動くことが傾向として読み取れます。
なお、今年は上昇した場合の傾向に該当します。それをふまえると、上昇時は、小幅変動にとどまるか大幅変動になるかの差が大きいので、今回は大幅変動を想定したほうが良いかもしれません。
すでに直近の高値更新で10%の変動を超えていますので、20%を目指す推移があってもおかしくはないでしょう。
では、同社の株価は、直近でどれくらいの範囲で推移することが予測されるのでしょうか?
日立製作所<6501>2月中旬の予測株価は?
データ分析によると、1月下旬に以下のような範囲で株価が推移することが予測されます。
【目標株価】
上値目安:4,067円
下値目安:3,461円
※1/21終値3,773円を基準に計算
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約7.8%、下落幅は約8.2%と考えられます。上値は「4,067円」、下値は「3,461円」が目標株価と考えられるでしょう。
ただし、2/14に高値更新していることをふまえると、すでに上値目安を上抜けしているので、更に上昇する可能性があるでしょう。
10%の上昇で「4,150円」、20%の上昇で「4,528円」と算出できることをふまえると、直近の上昇は「4,150~4,528円」の範囲に落ち着く可能性が高いでしょう。
そうなると、年初来高値を更新したものの、この先の上値はやや重たく、右肩上がりで上昇するとは限らないと想定しておくのが良いでしょう。
また直近の25日・75日移動平均線が接近し横ばい状態であることも考慮すると、ここから両線が右肩上がりに推移することが、今後の上昇に必要な条件になります。
よって、急上昇しボックス圏を上抜けし高値更新しているだけに、さらなる上昇を期待したいところですが、青天井のような上昇ではなく、ここからは少々慎重に見ていくのが良いでしょう。
日立製作所<6501>の株価は今後どうなる?
上記をふまえると、同社の株価は今後、「4,150~4,528円」の範囲に落ち着くと考えられます。ボックス圏が長くなるほど、上抜け下抜けした場合は、大きく変動する傾向が株価全体にはあります。
そういったこともふまえると、すでに10%以上の変動をして高値更新の上抜けをしていますので、ここから上昇するとしても傾向の通り20%上昇にあたる「4,528円」前後がここからの目安になるかもしれません。
25日・75日移動平均線の動向次第で、この目安が崩れることもあるかもしれませんが、今のところは楽観視せず「今がボックス圏を上抜けして大きく上昇しただけ」と慎重に捉えておくのが良いでしょう。
ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2025/2/14時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。