4/26に本決算発表を迎える村田製作所<6981>。2023年はこれといった方向性のないまま、やや変動幅の大きなボックス圏での推移が続きました。

そこから今年に入ると上昇を開始し2月には高値更新したものの、それ以降は緩やかに下落し、直近も上下しながら引続き緩やかに下落しています。

そのような中、 決算発表を迎える同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

村田製作所<6981>の本決算前後の株価動向は?

同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(4月下旬~5月中旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

※上記グラフは「SAC Technologies」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2023年の株価の推移を見ると、上昇傾向が12回、下落傾向が12回見られます。この数字を見る限り、上昇傾向と下落傾向が均衡していると読み取れるでしょう。

変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて2回見られます。2019年の下落時は約15%変動しています。

対して、5%以内の変動は上下合わせて8回あります。その他14回は5~10%の中程度の変動です。この点を考慮すると、小幅よりも大きく上下に変動する傾向があるでしょう。

ただし、10%以上の変動は上下とも1回ずつであることから、そのまま方向感が出て変動するような動きをする可能性は低いでしょう。

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として上昇傾向と下落傾向が均衡していながら、変動幅も10%には届かないものの中程度変動になる可能性が高いでしょう。

そういった意味では、方向感がわかりやすくない側面もありますので、上下のどちらに推移するかは捉えにくいかもしれません。

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

村田製作所<6981>の目標株価は?

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

【目標株価】
上値目安:2,996円
下値目安:2,646円

※4/16終値2,824円を基準に計算

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約6.0%、下落幅は約6.2%と考えられます。よって、上値は「2,996円」、下値は「2,646円」が目標株価と考えられるでしょう。

上値の目安に到達した場合は、3月から開始した緩やかな下落が若干止まったようになり、直近の下落から反発することになります。

ただし、75日移動平均線をやや上回る程度の上昇にとどまりますので、ここからさらに上昇することなく、横ばいや緩やかな下落など軟調に推移する可能性が高いでしょう。

反対に、下値の目安に到達した場合は、現在の200日移動平均線からさらに一段下落します。このままいくと、25日移動平均線は、すでに200日移動平均線を下抜けし、次は75日移動平均線が200日移動平均線を下抜けすることが予測されます。

そうなると、これまでの緩やかな下落から下落の速度が上がり、急落リスクなどが出てくるでしょう。ここから抵抗線になる材料も乏しいので、こうなった場合は想定以上の下落を考えリスク管理を徹底するのが良いでしょう。

このように同社は、この時期に上下のどちらに動くか分からない傾向と、大幅ではないものの中程度の範囲で株価が動く可能性が高いことを考慮すると、下落時は少々怖い動きになりそうです。

特に下落時は、2019年に約15%の下落を経験していますので、同等かさらに下落する可能性があると想定しておくのが良いでしょう。

仮に上昇しても上値が重たく、直近の展開が変わるような動きにはならないと考えられます。全体的に悲観的な状況が続く可能性が高いので、リスク管理を今の時点から行っておくのが良いでしょう。

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2024/4/22時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。